
スマートフレッシュって?
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「りんごって、秋から冬にかけてしか美味しく食べられないものじゃないの?」
そう思っている方にこそ知ってほしいのが、スマートフレッシュ(SmartFresh)という保存技術です。
実は、私たちが春先や夏にも美味しいりんごを届けられるのは、この技術のおかげなんです。
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スマートフレッシュとは?
スマートフレッシュは、アメリカで開発された“りんごなどの果物専用の鮮度保持技術”です。その正体は、エチレンの働きを抑える成分「1-MCP(1-メチルシクロプロペン)」。
りんごは、熟していく過程で「エチレンガス」という植物ホルモンを自ら放出します。
このエチレンは熟成を進める信号のようなもので、実はりんご自身を老化させていく要因にもなっています。
スマートフレッシュは、このエチレンの作用を抑えることで、りんごの“熟しすぎ”や“老化”を穏やかにし、収穫したときの美味しさを長くキープしてくれるのです。
どんな風に使われているの?
りんごを収穫したあと、専用の冷蔵庫や保存庫でスマートフレッシュ処理を行います。
ガス状にした1-MCPを庫内に拡散させ、りんご全体に作用させることで、その効果を発揮します。
処理後は冷蔵庫などで貯蔵され、出荷までの間、シャキッとした歯ごたえや香り、色合いを保ち続けることができるのです。
この技術は、りんご以外にもキウイ、桃、梨などにも応用されています。
スマートフレッシュ=不自然な保存?
いえいえ、スマートフレッシュはりんごの成分を変えるものではありません。
保存中にエチレンの作用を一時的にブロックしているだけで、処理後に再び空気に触れたり室温に戻すことで効果が切れていきます。
だから、「薬漬けにしている」とか「味を作っている」ようなことでは決してなく、“収穫した時点のりんごの美味しさをキープするための工夫”なのです。
春や夏にもりんごが楽しめる理由
春先~夏に販売されているりんごを手に取って、「こんな時期にりんご?」と驚かれた方もいるかもしれません。
その裏には、スマートフレッシュ処理やCA貯蔵などの高度な鮮度保持技術があります。
これらの技術によって、りんごは“旬の味”のまま、長い期間届けられる果物になったのです。
まとめ
- スマートフレッシュは、エチレンの働きを抑える鮮度保持技術
- りんごの熟成・老化を遅らせることで、美味しさを長持ちさせる
- 食べる頃には効果が穏やかに切れ、安心して楽しめる
-
季節を越えて「旬の味」を届けられる、現代のりんご流通を支える立役者
“今が旬”の味を、あなたの食卓に
りんごは秋だけのもの──そんな時代は、もう過去の話。
スマートフレッシュの技術によって、私たちは一年中、美味しいりんごを味わえるようになりました。
ただ保存するのではなく、“旬のまま、止める”。
そんな魔法のような技術が、りんごの美味しさを支えてくれているのです。